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2007年10月28日

宮城谷昌光「三国志(4)」

三国志〈第4巻〉
三国志〈第4巻〉宮城谷 昌光

文藝春秋 2006-09
売り上げランキング : 11802

おすすめ平均 star
star“宮城谷三国志”はやはり一味違う
star困窮の時間をどうすごしたかが人の成否を決める

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曹操が勇躍する直前の話であり、まさに、曹操にとっての青春の原点といえる時代をどう過ごしたか?ということが語られている。辛い時期をどう過ごすか?ということを学ぶには最適だと思う。

周囲には英雄と認められはじめ、自分の治める国もできはじめたが、他国に遠征をしている間に呂布に国をのっとられる。そのとき、袁紹が捕虜と引き換えに手を差し延べてくる。一旦、その要求を飲みそうになるが、家臣の程昱に引き止められ、なんとか耐える。

一年後、曹操はその時を振り返り、
「程昱の進言を容れなければ、いまごろは妻子を袁紹に執られて、自身は犬馬のごとく使われ、兗州は呂布に支配されていたであろう。きわどかったと想えば、いまでも胸が震える。人にはどうにもならぬ衰運のときがある。身動きさえできる困窮の時間をどうすごしたか、ということが人の成否に大いにかかわりがある。」
と回想をしている。

人は早く名声を得たい。結果を出したい。という欲望に振り回され、時間を耐えるということを忘れてしまいがちだ。その人が大きく飛躍する人材であればあるほど、辛い試練が与えられるものなのかもしれない。その時に、どう過ごすか?どう過ごしたか?が、自分とは何者かを語っている。そして、その後の運命も決まる。

曹操は周りの力に頼るということは決してしなかった。(協力はもちろん得るのであるが。)

曹操と逆の行動を取り続けたのが袁術だ。自分では何もしなくて、常に周りにやらせることばかりを考えていた人物だ。袁術については、「怠惰」と評されている。天から大きなチャンスを与えられても「怠惰」であっては、そのチャンスを生かすことができない。

曹操と袁術。第4巻ではまだ命運は明らかにされていないが、戦国時代には、どちらが勝っていける人物なのかは明らかだと思う。

2008年02月03日

2008大局を読む

昨年は自民党が参院選で破れ、その後、外資マネーが一気に引き上げたこともあり、企業の業績が良いにも関わらず、株価は下げつづけた。
その後、年を明けてからも株価の低迷は続き、今後はどうなるのやら?という感じだけど、個人的には、三菱UFJ証券の宮田さんが出しているテクニカル分析のレポートにしたがって、12500円で底を打って、2008年は株価が上昇し始める年であると考えている。(最新のレポートでは、5月ぐらいまでには、14000円~15000円まで戻すと言っている。)

■三菱UFJ証券:投資関連情報
http://www.sc.mufg.jp/inv_info/ii_report/mt_report/index.html

テクニカル分析では、そうであっても大きな流れとしては何が起きているのか?
ということで、長谷川慶太郎さんの本を読んでみた。

大局で言うなら、世界は金余り状態であり、投資先を求めて巨大なマネーは動いている。と考えられるが、日本は、政治のねじれが経済にかなり悪い影響を与えている。2008年は衆院選がかなりの確率で実施されると予測されているが、ガソリン税や今の低株価のせいで、さらに混迷する恐れがある。ちなみに、万が一、民主党が選挙に勝って、小沢さんの言うとおり、地方にお金をバラまく政策を、今、実施したら、本当に日本は立ち直れなくなる恐れがある。民主党には、ぜひ、負けて欲しいと思う。(僕は小沢さんが党首をしている限り、民主党は絶対応援しませんから。)

よい動きとしては、石油に代わるエネルギーとしての原子力エネルギー、また世界各国で求められる巨大なインフラなど、技術を持っているは日本のため、重厚長大産業は大きく伸びると考えられる。

長谷川さんの本には、あまり出てないけど、経済はハードからソフトパワーの競争に移行しているので、そちらでの付加価値を生み出すベンチャーもたくさん養成する仕組みはぜひ欲しいですね。
具体的にいうと、ちゃんとしたベンチャーキャピタルや、成功した起業家をひきづり下ろす文化をやめるなど。

また、台湾、アメリカ、ロシアなどで、大きな選挙もあるので、チェックしておく必要があるかなと思う。

大局を読む 2008年―長谷川慶太郎の (2008)
長谷川 慶太郎
ビジネス社
2007-10-18


2008年02月04日

株は頭だ(長谷川慶太郎)

「株」は頭だ!―長谷川慶太郎の 王道をゆく投資・PART2
長谷川 慶太郎
ビジネス社
2007-04

本書は2006年~2007年にかけて、年利40%を実現した長谷川ファンドの紹介からはじまって、今後、伸びていくことが予測される分野や15銘柄などが袋とじで出ている。

本書の発刊は2007年5月なので、日経平均は17500円ぐらいで、イケイケの状況だった。
ちなみに、長谷川ファンドはトヨタとJFEの2銘柄のみだそうなので、その後の落ち込みから、下手すれば元金を減らしているかもしれない。

長谷川さんの主張は、乱暴だが一言で言うと、世界はデフレである(=金が余っている。)そして、そのお金は重厚長大産業に向かう。今後、数年はその流れだ。そして、その中で日本の重厚長大産業の景気はよくなり、株価も軒並み上がっていく。

しかし、現状は軒並み株価を下げている。

長谷川さんは、技術にも明るく、非常に物知りであるし、言っていることもその通りなのに、どうして結論が違ってしまっているのか?ということを考えてみた。

日経ビジネスに以下の記事があった。

日経平均のあるべき水準を2万2000円とし、現実の1万3000円との差を五つの要因に分ける。 

第一の要因 55%4500円 
 将来設計を示さない政治、活力をそぐ行政の規制だ。
 成長戦略がなく官の規制が強まるばかり、というのでは日本売りが起きて当然。

第二の要因 19%1687円
 日銀の金融政策の誤りが海外と日本の金利差が縮小し円高、輸出企業の採算悪化につながった。

第三の要因 14%1294円
 サブプライム問題

第四の要因 9%844円
 景気循環

第五の要因 3%225円 
 進まない企業改革

もっとも大きな要因、政治についての見通しが誤ったことが原因だった。

IRJAPAN社が、外国人投資家の株式売買状況の推移データ
を出している。

これを見ると、参院選挙以降の2007年8月以降、一気に外国人のマネーが逃げていったことが分かる。
今回の株価低迷の正体は、安部さんが官僚と戦っていたことを考えると、”官製不況”であるということが分かる。

つまり、長谷川さんの予測ははずれまくっているが、それは短期的なものであり、逃げていった外国マネーが郵貯の投資信託に変わって、日本市場に流れてこれば、もう一度、株価は戻すだろうと考えられる。

しかし、政治家がビジョンを示して、不要な仕事をしている官僚を減らしていかない限り、大きな繁栄もない。

2008年02月06日

ウェブ国産力

ウェブ国産力 日の丸ITが世界を制す (アスキー新書 047) (アスキー新書 (047))
佐々木 俊尚
アスキー
2008-01-10
平均評価点4.0
コメント:1まわり深く掘り下げた国産IT技術の分析

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0


日本は自動車や電気製品など製造に関してのハイレベルな技術を持っており、海外へも輸出を行っているが、IT関連に関しては、なかなか輸出ができるレベルまでの製品は存在してない。

情報大航海プロジェクトやユビキタス特区などの国家プロジェクトが企画されているが、海外展開までできる技術を作ろうという動きだ。

本書で、経産省の八尋氏へのインタビューで、
「最近、日本の技術が世界を変えていくようなパワーとなるケースが減ってきたのではないだろうか?」
「世界中で情報量の大爆発が起きていて、社会の活動のあらゆる場面で情報創出や蓄積が起きている。」
ということが、言われているがまさに目をつけなくてはいけない分野だ。

大量の情報をいかに付加価値を生む形に料理できるか?というテーマは興味を持っており、ちょくちょく考えたりしているのだが、インターネットに存在している情報をマイニングするサービスはレコメンドエンジンにも繋がるものがあり、研究の余地があると感じた。

IT関連のベンチャーに関しては、技術力よりもビジネスモデル重視で、いち早く上場などができるモデルが、今までの型であったが、技術力をもっと重視したサービス企業を作っていくことが求められるのではないだろうか?

IT関連では、マイクロソフト ⇒ Googleと、世界規模の企業はアメリカ発となっている。次は日本からぜひ出したいものだ。

起業の着眼点

本書では起業するにあたってのポイントがまとめられている。

起業にあたっては、どの分野で事業はじめるか?ということと、お金をどうやって回してくか?ということが重要なポイントになる。

邱 永漢さんは、以下のように述べている。
・新しく事業を起こす人はお金がどこを通るのか、その通り路を見定めなければなりません。それもいまの通り路だけでなく、未来の通り路も考慮に入れる必要があります。お金の通り路は時と共に少しずつ位置が変わるからです。
・新しい仕事は自分の間尺にあうことも大切ですが、お金が間に合うかどうかも負けずに大切なことです。どんな有望な仕事でも、金ぐりに奔走しなければならないとなると、肝心な仕事の方がおろそかになって精魂尽きはててしまいます。ですから、仕事を始める時は自分の手にあまるとわかった仕事は避けて下さい。

新しく事業を始めるということは、リスクも高いし、勇気もいることだけど、サラリーマンと経営者は基本的に全く違う立場であることを知っておく必要がある。サラリーマンは、キャリアアップとか、自分の市場価値とか、きまったものさしの中で自分を高めいけばある程度のところまでいける。しかし、経営者は本人がどれだけ市場価値があるとかないとかってことは全く関係なく、市場のニーズに応えられば成功して大金持ちになれるし、どれだけ学歴があっても市場のニーズに全く応えられないと自分が食っていくことすらもできない。

それでも起業家を目指す人は後を断たない。どうせ、はじめるなら世界一の志だけは持ってはじめたいものだ。

起業の着眼点 (PHP新書)
邱 永漢
PHP研究所
2006-05
平均評価点3.0
コメント:起業しなくても読み物としてはよいです
コメント:ビジネス立上げのプロが優しく語りかけるエッセー

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月16日

知識資本主義(レスター・サロー)

原書名は、「FORTUNE FAVORS THE BOLD」(運命の女神は勇者に味方する。)という書名のようで、知識資本主義についても語られていたが、基本的にはグローバル化する経済の中で、何が起きて、どのような世界を作っていくか?そのためにどんな選択をするか?という内容。

知識資本主義について、しぼって考えたい。

知識があれば、資本は調達できる。その知識に関する所有権の問題など、まだ解決されていないことは多い。

今後の企業は、CKO(最高知識責任者)がCFO以上に必要とされる。

本書では、
・CKOの仕事は業界の「エッジ」、いわばその最先端がどこにあるのかを見つけ、それを取り入れることが仕事だといえる。
・CKOは新しい技術はどこに向かっているか、また新たなる競争相手がどこにいるのか注意不覚見守っている。
・状況が変化したことを指摘し、古いビジネスモデルではもはや通用しないと指摘することがまさにCKOの仕事である。撤退が正しい答えである場合もあるのだ。
と、述べられている。

ちょっとCTOに近い感じもするが、CTOは方針に従って、実行する責任者であるので、それよりも"軍師”的な役割と考えてみてはいいのではないだろうか?
軍師は直接、売上や生産をするのではないのから、一見不要にみえるかもしれない。
しかし、正しい戦略をもって、正しい方針を示すことのできる機能を企業や国家は持っている必要がある。そうでなければ、知識競争の時代で、価値を生み出していくことはできなくなるだろう。


知識資本主義
レスター・C・サロー
ダイヤモンド社
2004-09-10
平均評価点4.0
コメント:今後の知識資本主義で成功を収める条件は?
コメント:自由貿易と知識資本

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月17日

テロより怖い温暖化(船瀬俊介)

ゴアの「不都合な真実」などにより啓蒙活動がより進んで環境問題についての問題共有は進んではいるが、体系的に情報を収集してなかったので、読んでみた。

CO2の増加による温暖化が起き、それに伴う海面上昇や食料問題、異常気象など地球は危機に陥っていることが認識された。

本書では述べられていないが、この環境問題の本質は、実は爆発的に人口が増加しているところにあるのではないだろうか?
そして、人口は今後も増え続けていく。
とにかく、地球の隅々まで、人類は拡張して、地球上には、もう新たに開拓する部分はなくなった。そして、拡張しすぎた結果、地球の自然な循環力を越えた消費がされ続けてきた結果が温暖化として現れている。

代替エネルギーの開発であるとか、食料の生産性のアップなどの課題を解決していくことが温暖化の対策になると思うが、ありとあらゆる方面において、できることはあるのではないかと思う。

環境問題について、ちょっと考えてみようと思う。

テロより怖い温暖化―人類の活動が気候を崩壊させている
船瀬 俊介
二見書房
2007-08

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月18日

無法バブルマネー終わりの始まり(松藤民輔)

松藤さんは、「サブプライム・ショック、NYダウ暴落、中国株式市場のバブル崩壊、ロシア資源戦略の限界」という状況で、どのような資産形成をしていくのがよいのかを本書で述べている。

世界を見回してみると、今後の見通しは非常に暗いように思えるが、日本については、長谷川慶太郎さんが、以下の本で述べている見通しと同じことを述べていた。
http://shibatasachio.net/archives/2008/02/03215047.php

そこで、長期投資家は、今から株価を仕込んでおくという考え方をするが、松藤さんは世界全体が芳しくない状況では、日本の株価もそれほど上がることは考えられず、“金”に投資しておくことがよいと言っている。

ドルベースで考えた場合、紙のお金は価値を減じていくけれども金を持っていれば、価値は下がらないし、金の発掘量も減っていくから、確かにそのような考え方もあるなと思った。資産運用を考えている人は、検討してみるとよいと思う。

ただ、今後、いつ、何がおきるのかは、全く予想できないし、個人の実力が問われる時代がきていることを感じる。人の2倍、3倍の努力をしていかなくはいけないなと思う。

著者のブログです。
http://blog.ushinomiya.co.jp/

豊島逸夫さんが、 “金が今 なぜ 上がっているか” を説明しています。
http://www.nikkeihome.co.jp/gold/column/news/main.php4?id=020120080216500

無法バブルマネー終わりの始まり──「金融大転換」時代を生き抜く実践経済学
松藤 民輔
講談社
2008-01-16
平均評価点4.0
コメント:どんぴしゃの予測に脱帽
コメント:投資参考書としては、内容的にちょっと物足りないが、読み物としては面白かった。

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月19日

なぜケータイ小説は売れるのか(本田透)

昨年末はベストセラー書籍のランキングなどもでる季節でもあったのか、ケータイ小説について、随分、騒がれだした。

個人的にも、なぜケータイ小説は若者に人気があるのだろうか?と、思って、モバゲーの小説などを読んだりしてみたりして考えていたところで、本田さんがちょうど同じテーマでの本を出していたので、読んでみた。

本田さんは、自分自身もライトノベルを書いたりする立場として、この現象について分析している。

ケータイ小説の特徴として、七つの「罪」が頻発すると述べられている。
①売春②レイプ③妊娠④薬物⑤不治の病⑥自殺⑦真実の愛

僕が読んだ人気のケータイ小説は、まさにその通りで、気が滅入るようなドロドロの世界が続いて、結局、「許し」とか「永遠の男女の愛」などに落ち着いて、涙を誘っているようだ。

また、小説の表現の特徴としては、
①文字が少ない②語彙が少ない③急展開④実話テイスト
と、なっている。
これは、ケータイのデバイスとしての特徴や、小説を読むユーザーが活字になれていないことなどがあげられるだろう。

この問題は、僕自身は善悪と若者マーケティングの二つの観点から考えなければいけなかった。ケータイで小説を読み、さらにそれが出版された時に読みたいと考える若者たちは、七つの「罪」について読みたい。というニーズがあるのだろう。

だから、若者マーケティングをするものは、そのニーズに応えなければいけない。
しかし、善悪の問題、特にこういった小説を読んで精神形成をしていった若者が増える社会というのは、はっきり言ってあまり明るい未来になるとは思えない。
だから、ニーズがあるからといって、その欲望を満たしていくことのみを目指していってはいけないだろう。

今、起きているケータイ小説ブームは、教育の世界から、正しい価値観とか努力とかの価値が失われた結果と思う。

かなり、まずい状況になっている。
教育改革を早く、進めなくてはいけない。

なぜケータイ小説は売れるのか (ソフトバンク新書 63)
本田 透
ソフトバンククリエイティブ
2008-02-16
平均評価点3.5
コメント:ケータイ小説論の始発点?
コメント:筆者の思い込みを前提にして、論説が進む。データに乏しい

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月22日

アメーバ経営(稲盛和夫)

たまたま、ウェブでいろんな記事を見ていたら出てきたのですが、久しぶりに
YouTubeで、ライブドアの上場から上場廃止までのドキュメンタリー番組をみました。

■YouTube
ホリエモン虚飾の膨張

番組の作りもありますが、やっぱりお金至上主義だったんだなあと、つくづく感じました。
そこは、まあ、個人の主義なので、あまり突っ込む気はないですが、本業で売上がつかないことによる様々な資本政策が非常に問題だと感じました。ホリエモンは放送業界を始めとして古い既得権益を持った世界をブチ破ろうとしたことは評価できますが、人間の基本としての善悪の考えがちょっと甘かったのではないかなと思いました。

本人の書いている何かの本で読んだのですが、読書もあまりしていなかったようですね。
やはり、日本人で経営をしているのであるなら、松下幸之助や稲盛和夫、一倉定ぐらいは最低限読んでおいて欲しいところでした。ちょっとお話にならない、経営理念と経営管理だったのでしょう。

企業はその使命を果たすために、そして、従業員の幸せを実現するために、永続的に発展する遺伝子を持つ必要があります。

稲盛さんの「アメーバ経営」は、そのヒントが満載です。実践的な経営書は数字管理なども具体的にイメージできるものになっています。稲盛さんの本は、この本の前の「実学」もそうでしたが、非常に数字管理までイメージできる実践的な内容になっています。

経営者というのは、新しいものが好きで目立つことを好むタイプが多いので、いち早く世の中の注目を浴びたいという誘惑に駆られることが何度もあると思います。そのために、裏道などに引き込まれることが多いです。その際に、理屈や言い訳は、どれだけでもできます。しかし、経営者は哲学を持つ必要があります。

稲盛さんは、
『経営における判断は、世間でいう筋の通ったこと、つまり「人間として何が正しいのか」ということのもとづいておこなわなければならない。』
と、言っています。経営は判断に迷うことだらけです。しかし、その際には、原理原則に戻るべきではないでしょうか?

また、企業経営の安定について、
『企業経営を安定させようと思うなら、たとえ技術的にさほど優れていなくとも、どこでもやれるような事業を優れた事業にすることが大切である。』
と、言っています。この観点も非常に大事です。成功した経営者はみなこのようなことを言っています。しかし、人間は弱いもので、どうしても成功の条件は、他の人がやっていないこと。珍しいことをやることだと考えてしまいます。

ベンチャーを起こすときは、ニッチを狙うことが多いので、他の人がやっていないことに集中することは大切ですが、経営管理の面では、経営の技術として、そこにいる従業員の成長や企業の成長をさせることを安定的に実現させていくための能力を磨いておく必要があります。

本書では、組織の作り方から、アメーバ方式の管理方法についてのノウハウがぴっちり書かれています。経営者を目指す人、組織でリーダーになっていく人、すでに経営者である人は必読だと思いますので、ぜひ、読んでください。

アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役
稲盛 和夫
日本経済新聞社
2006-09
平均評価点4.0
コメント:社員の自律
コメント:1度だけでなく、読めば読むほど味が出てきそうな本

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月24日

「欲望資本主義」に憑かれた男たち(伊藤博敏)

一般的に「マネーゲーム」と言われている方法で莫大な利益を得た人や会社についての内容。

法律に触れているものは裁かれるし、そうでないものも、モラル上問題がある方法で利益を得ている人は、後付け裁かれたりもする。

今まではIT分野が舞台になっていたが、今後は、徐々に規制緩和されていくであろう農業や、解決しなくてはいけない環境問題、そして、新たなフロンティアである宇宙開発など、舞台は移されたとしても、“彼ら”はやってくるだろうと思う。

“彼ら”は会社の危機に現れて、M&Aなどの手法で会社を金融商品にしてしまうだろう。
その時、気をつけるべきは、経営者として、決して逃げないで、あきらめないで、安易に会社を売り渡すことなく問題を解決していくことだ。

また、会社を危機に陥らせることがないように、経営学を日夜学んでおく必要がある。

今、“官製不況”によって、経営危機に陥る会社はたくさん出てくると思う。その中で、簡単に“悪”に身を染めないで、乗り越えるために、どのようなことがやってよくて、どのようなことがやっていけないことなのか?ということを知るために、一読しておいた方がよい本だと思う。

「欲望資本主義」に憑かれた男たち 「モラルなき利益至上主義」に蝕まれる日本
伊藤 博敏
講談社
2007-11-16
平均評価点4.0
コメント:欲望資本主義に対する筆者の評価はアンビバレント
コメント:「モラルなき利益至上主義」に蝕まれる日本

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年02月25日

「温暖化」がカネになる(北村慶)

地球温暖化問題を議論すると、科学技術の発展とか、生活レベルの向上に対して否定的な意見を言い始めて、実際、都会の生活を否定して田舎暮らしとかを始めたりしたくなってしまうことがあるけど、実は、それは結構自分勝手な考えなのでは?と、思い始めました。

と、いうのは、地球の人口が今世紀半ばには、100億人を突破するって言われていますが、現在の科学技術レベル、経済レベルでは、それだけの人を食わせていくことができないからです。

極端な話、人類が地球温暖化を防ぐために、CO2を減らせということで、今の生活や便利さを捨てれば、もしかしたら、温暖化は防ぐことができるかもしれない。だけど、100億人が食えなくなってしまう。

今はそうではなくて、CO2を先進国が目標を持って減らしていって、なんとかこの危機を乗り越えようとしています。

「排出権」という話はよく聞きますが、しっかり情報を仕入れてなかったんですが、北村さんの「温暖化」がカネになる。で、全貌がつかめました。

僕なりに解釈すると、「排出権」はヘッジファンドなんかも金の臭いをかぎつけているようですが、要するに先進国(特に日本)から、中国をはじめとする発展途上国に、カネを流していくだけの話になりそうですね。CO2削減目標は先進国のみ与えられ、発展途上国は削減目標を与えられないのに、排出権だけ売れる。ということです。
確かに現在の温暖化の原因の主要因は、先進国にあるかもしれないけど、問題が明らかになっているのに、全く努力しないで、先進国から排出権の名の下におカネを奪う構造を作ってしまうと、世界の富がどんどん減っていく方向に進んでしまいます。つまり、投資対効果の低いものに投資し続けることになるからです。

日本はこのままだと、2012年までにCO2削減目標を達成できず、、、約5兆円を排出権として、各国にバラまくことになりそうです。

環境問題は、北村さんが指摘しているように、「解決していくことで儲かる」ような仕組みを作らないと、世界規模での管理社会が訪れる危機を感じました。
環境問題も配慮した方が、より発展・繁栄する効率的な社会システムの構築が早急に望まれていると思います。そんなシステムの実現を政治からも、新しいビジネスモデルからも模索していくことは、すごく価値のある仕事だと思うし、今しかできないことかなと思います。


「温暖化」がカネになる
北村 慶
PHP研究所
2007-09-15
平均評価点5.0
コメント:そのうち、人口増加権の売買というのも出てくるんじゃないの(p.236参照)
コメント:環境問題とそれに関わる経済を同時に学ぶ

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年03月06日

知識経営のすすめ(野中郁次郎/紺野登)

企業の価値の源泉として知識がある。
また、個人の価値の源泉としても知識がある。

現代は知識があれば、評価も富みも得られる。
この流れはさらに加速していく。

野中さんの「知識経営のすすめ」では、企業が知識をどのように扱って、どのように価値を生み出していくかについて論じている。
企業は価値を生み続けていくことで、世の中の発展や、従業員、顧客、株主の幸福へ寄与することができる。その価値の源泉が知識になってきているのだから、この問題をしっかり考えなくてはいけない。

知識は情報やデータとは違う。人間が生み出していくものだ。
となると、経営として考えなくてはいけないのは、人間がどれだけ知識を使って価値を生み出していけるかということになる。

知識社会と経営。
知識社会と個人の発展。

に、関しては、今後も追っているテーマになりそうです。

  • 知識経営とは知識を媒介に業務推進力、意思決定力、顧客問題解決力、コンセプト創出力、イノベーション力、競争力などを高めることです。
  • 基本となる経済的な資源は、従来の物質的な財ではありません。それは知識となります。そこでは、知識ワーカーとその組織が知識(資産)を動かし、生み出すために、中心的役割を果たすことになります。
  • 21世紀に知識ワーカーが企業の価値の主たる源泉となったときに、情報技術に求められるのは意味・概念の創造・活用力です。
知識経営のすすめ―ナレッジマネジメントとその時代 (ちくま新書)
野中 郁次郎
筑摩書房
1999-12
平均評価点4.0
コメント:野中理論のガイド本
コメント:KMの実践こそBSCのフレームワークがキーポイント

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

ウェブ時代をゆく(梅田望夫)

ウェブはどう進化していくのだろうか?

個人はウェブを使って、どんな風に生き方を変えていけるだろうか?

この2つの問いは、おそらく今後の時代や個人の方向性を考えている人が一度は持つ疑問だと思います。梅田さんは一つ目の疑問については、「ウェブ進化論」という本で、二つ目の疑問に関しては、本書で、答えています。

インターネットを使ったサービスを生み出す立場では別の観点も出てきますが、一人のユーザーとしてインターネットを使って何ができるかなと考え直しました。
これからの10年、個人の生き方は変わってくるのか?
そのために何をしたらいいのか?

環境変化としては、ますます大量の情報がネットに溢れ、溢れ、溢れてきます。
そこで、ネットとリアルの世界を自由に行き来して、そこから価値を生み出せる個人は自由に生きられるようになると思います。”自由”というのは、時間の束縛、場所の束縛、思想の束縛、金銭の束縛からの自由です。
自由ということは、個人の能力が尊重されるということであり、個人が自分なりの生き方をして、そして価値を生み出せるようになっておく必要があります。と、いうよりも自分の個性を輝かせた結果が価値を生み出せるようになるということになります。個性を輝かせるためには、いくつかお手本になる生き方やキャリアプランの中から自分に親和性のあるものを選び出していく。好きなことを追求していく。ことで、できます。

ウェブの世界では時間が最大の資源になりますので、その密度と面積を広げる工夫をなども、求められるスキルになってくるかなあと思います。

  • ITの歴史とは、「個」の可能性を押し広げ「個」を開放する方向での理想を掲げた人たちの主張が、長い目で見れば、必ず実現してきた歴史なのである。
  • これからの時代の成功のカギは、リアルの地球と「もうひとつの地球」を自由に行き来しながら創造的に生きることだと思う。
  • あらゆる面で徹底的にネットを活用すること。自分の志向性や専門性や人間関係を拠り所に「自分にしか生み出せない価値」を定義して常に情報を発信していくこと
  • 積極的に人間関係を構築し、人との出会い大切にすること。組織に属する時でも「個と組織の関係」においてきちんと距離感をとって、組織の論理に埋没せず、個を輝かせようと努力すること
  • ウェブ進化は、個をエンパワーするものである。個の可能性は、一つの専門性には制限されない。専門性や志向性の複合技で個の総合力を定義し、その力で自由に社会を生きていく。
  • 「知的生産」とはそもそも「書いたことを人に伝える」のがゴールで、個人的な「知的生活」とは違って、他者の存在を意識した行為である。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
梅田 望夫
筑摩書房
2007-11-06
平均評価点4.5
コメント:「高く険しい道」と「けものみち」の違いについて
コメント:やはり名著

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

そのブログ!「法律違反」です(前岨 博 )

仕事柄、権利に関する問題は結構ぶつかって勉強させられたのもあって、基礎的なことは大体知っているつもりだが、やっぱりややこしい話が多いのが権利問題。

著作権は扱おうとすると、人格権とか隣接権とか財産権とか、、、いろんな分権が出てきて、さらにそれの中にはいろんな権利があります。ややこしいのだけど、ビジネスで権利を扱う人は、一応、きちっとした本で体系的に勉強しておいた方がいいと思う。

本書は専門的にビジネスで著作権を扱う人というよりも、個人で何かやる時に発生しそうな問題を扱っている。

・有名人の写真を勝手にブログに載せてもいい?
・違法サイトからのダウンロードは著作権侵害ではない?
とか。

今後の必要性を考えると、もう少しウェブの音楽や動画関連の事例を載せておいた方がいいと思いましたが、もし、上記のことが気になる人がいたらペラペラ読んでみてはいかがでしょうか?

そのブログ!「法律違反」です 知らなかったではすまない知的財産権のルール (ソフトバンク新書 66)
早坂 昌彦
ソフトバンククリエイティブ
2008-02-16
平均評価点3.5
コメント:様々な法律違反が学べます。
コメント:残念ながらタイトルに偽りあり

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

2008年03月07日

「株」勉強法

株の投資は、新規事業への投資に似ています。

下手な経営者は、あまり良く考えないで、面白そうとか、おいしそうと、思うとドンドン手を出していき、そして資金が尽きてしまって事業がたちゆかなくなります。ただし、たまたま参入した市場が非常に上向いていたら、下手でも数を打てば打つだけ儲かるってことも起きます。しかし、逆に市場が冷え込んでしまうとやはり下手は下手で、損きりをするタイミングを逃してしまいます。

うまくいっている企業は、参入には慎重です。考えられるだけ考えて、その上での参入をしていきます。

株も同じくで、購入する前によくよく調べて、その後、どうなっていくのかをシミュレーションして、そして買うのがよいでしょう。

では、そのためにはどんなことを考えればいいのか?
ということが、この本には書かれています。
株をやられる人はいろんな人の予測などを読んだりすることが多いと思いますが、基礎知識として本書の内容ぐらいは押さえておくのがいいのではないかと思います。

  • 多くの投資家やトレーダーは、株を買う時は比較的安易に買い、売る時になって「あーでもない、こーでもない」ととりとめもない思考の迷路に入り込んでしまいます。(略)コンスタントに儲けられる理想の投資家というのは、この逆の行動をしている人であり、買う前に十分に思考を巡らして戦略を練り、いつ、どのぐらい買い、どうなったら損切りや利食いをするのかということを明確化しています。そして、買った後は、その戦略をロボットのごとく忠実に実行します。
  • 株価動向を予測するために、最も意識すべきポイントは「トレンド」です。
  • 株価トレンドは、上昇トレンドにせよ下降トレンドにせよ、一度発生すると当面続く性質を持っています。
  • 損切りをしっかり実行することは投資家・トレーダーとして生き残るために必須条件なのですが、多くの投資家はこの大切な仕事がなかなかできません。
  • 高PER=短期トレード向き、低PER=長期投資向き
  • 25日騰落レシオという指標を使って、それが60%~65%以下になったら、「いつでも株価が底打ちしてもおかしくない状態」と判断する。この指標が135以上になったら「相場全体の過熱感が高まっていて、天井が近い」と判断
  • 25日移動平均線マイナス乖離30~35%は、短期的にリバウンドしやすくなる水準
利益10倍アップ! 今日から始める! 「株」勉強法―儲かる投資家になるためのパワーアッププログラム
小泉 俊昭
ダイヤモンド社
2007-09-14
平均評価点4.5
コメント:トレーディングをする決意があるのならこの本を
コメント:その辺の、ノウハウ本より、まずこっち!

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2008年03月08日

大統領はカネで買えるか?(堀田佳男)

本年はアメリカの新大統領が決まるので、その動きから目が離せない。
本書では大統領選挙を勝ち抜くためには、お金が非常に重要であると述べられている。
総額で5000億円ほどの政治資金が乱れ飛ぶようだ。
資金は、事務所や人員の維持、イベント、広告宣伝費などに使用される。

集金力のない候補は勝てない。ということだ。
お金というと癒着などの問題を考えてしまうが、実力があって、信認を得られる大統領はお金も集まるんじゃないかなと思ったりする。

■大統領選挙の仕組み
①予備選挙(08年1月3日~6月3日)

②党大会(民主党:8月25~28日、共和党:9月1~4日)
↓ 党の代表を決定
③本選挙(11月4日)

④選挙人投票(12月15日)
↓ 形式的な投票で大統領を選出
⑤大統領(09年1月20日)

■集金の仕組み
・個人献金…上限は予備選2300ドル、本選挙2300ドル
・PAC…企業や労組などが政治活動委員会(PAC)を作って献金
     ただし、PACが個人から資金を集めて献金する形になっており、上限は1万ドル(全米レベルの組織は2万5千ドル)
・マッチングファンド・・・連邦政府からの補助金。ただし上限は5000万ドル。(これに頼らないと集金できない候補者は勝てないようだ。)
・選管の管理外での献金・・・民主党系では、「民主同盟」という団体を作って年間30億円近くを政治団体やシンクタンクに流して、政策を打ち出したりしている。

ヒラリーは100億円ほど集金したようだが、9割を個人献金だ。個人献金を推進する仕組みとして、ヒルレイザーという富裕層中心の組織を作った。そして、一人のヒルレイザーは、10万ドルを最低集める。(一人の献金の上限は4600ドルなので、合計10万ドルになるように名簿を用意する。)


大統領はカネで買えるか?―5000億円米大統領選ビジネスの全貌 (角川SSC新書 21)
堀田 佳男
角川・エス・エス・コミュニケーションズ
2008-01
平均評価点5.0
コメント:複雑壮大なアメリカ大統領選挙の仕組みがよくわかる
コメント:大統領選挙の仕組みと資金収集の仕組み

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2008年03月13日

SNS的仕事術(鶴野 充茂)

今日も社外のメンバーと、あるプロジェクトを進めることになったが、
なかなかリアルで集まることもできないし、検討事項もたくさんある
ので、バーチャルで進めることにした。
こんなことが、ごくごく普通に行われていると思う。

ネットの発達で、時間と空間の仕切りもなくなった。
また、会社とプライベートという仕切りもなくなってきた。
この結果、個人が自分の名前で仕事ができる機会が増えてきた。

そのためのネットを中心に、自分作りやリアル組織の作り方が、本書では
述べられている。
大量情報時代の情報収集方法については、もう少し掘り下げた方が
いいと感じたが、一通り個人として活躍していくためのノウハウが述べられて
いるので、今、会社員として働いているけど、広い世界に出たいと考えて
いる人は、目を通してみるのがよいと思います。

  • 現代はいよいよ個人が自分の名前で活躍できる時代だ
  • 本当に自分の名前で仕事をするためには、自分自身がしっかり自立し、自分の付加価値をきちんと発信する必要がある
  • 成功の鍵を握るのは、情報発信力
SNS的仕事術 ソーシャル・ネットワーキングで働き方を変える! [ソフトバンク新書]
鶴野 充茂
ソフトバンククリエイティブ
2006-07-15
平均評価点4.0
コメント:mixiの話ではなく
コメント:これからの時代の仕事術の本

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2008年03月16日

巨大人脈SNSのチカラ(原田和英)

SNSについての現状をまとめた本。
SNSによって人脈が大きく変わるという結論にもっていきたかったようだが、ちょっと掘り下げが甘いなあ。

2005年の夏、CNETに「SNSが成功しない5つの理由」という記事の紹介が出ていたが、まさにmixiなんかがそろそろ廃れてくるかなあ。と感じる理論的根拠になるかなと思う。


  • 1つめは、そこですることがない。とりあえずネットワークをつくるのはわかるが、その先に何をしていいかわからない。
  • 2つめ、SNSは時間をとる。たとえば、同じ時間を費やすにしてもブログやニュースサイトの方が情報は良質で量も多い。
  • 3つめは、ビジネスモデルとしてトラフィックを集めるだけで収益源としては十分でない。
  • 4つめは、変な人がいる。
  • 5つめはとして、この世にはすでにインターネットがある。もし、だれか人の情報を知りたいならば、インターネット検索があるではないか。

巨大人脈SNSのチカラ (朝日新書 31)
原田 和英
朝日新聞社出版局
2007-02
平均評価点3.5
コメント:文章が稚拙である
コメント:おはなし

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生き方(稲盛和夫)

本書では「人間は何のために生きるのか?」という根本的な問いに答え。
「いかに生きるのか?」かを、稲盛さんがご自身の経験に基づいて書かれている。

読み進めていくうちに、自分の心の深い部分と対話がはじまるような、なかなか巡り合えない一冊です。

本書を読んで稲盛さんは、成功されるべくして、成功されているのだなあと、つくづく思いました。
やはり、人生を数十年単位で考えた時、成功をし続けるには、成功の法則に則る必要があるのだと感じました。それは、自分の心の深い部分(良心)の声に徹底的に従うことだと思います。それは、自分の望むことであるのだけど、なかなかその通り生きられないのも我々の性ですね。

短期的には、嘘をついたり、人を裏切ったり、人を傷つけたり、自分のわがままを通したり、した方が得のように感じることがありますが、数十年のスパンで見ると、悪い種を播くと、悪い結果は必ず出ます。

今、身の回りでトラブルが起きている人、今後どのように生きていったらいいのか分からない人、現状に満足してしまっている人、あるいは、もうあきらめてしまっている人にオススメです。

  • 「この世へ何をしにきたのか」と問われたら、私は迷いもてらいもなく、生まれたときより少しでもましな人間になる、すなわちわずかなりとも美しく崇高な魂をもって死んでいくためだと答えます。
  • 働くということは人間にとって、もっと深遠かつ崇高で、大きな価値と意味をもった行為です。労働には、欲望に打ち勝ち、心を磨き、人間性をつくっていくという効果がある。
  • この世界の、この宇宙のどこかに「知恵の蔵(真理の蔵)」ともいうべき場所があって、私たちは自分たちも気がつかないうちに、その蔵に蓄えられた「知」を、新しい発想やひらめき、あるいは創造力としてそのつど引き出したり、汲み上げたりしているのではないか。
  • 蔵の戸を開いて知恵を得るにはどうしたらよいのか。それには、やはり燃えるような情熱を傾け、真摯に努力を重ねていくことしかないのではないか。
  • 事をなそうと思ったら、まずこうありたい、こうあるべきだと思うこと。それもだれよりも強く、身が焦げるほどの熱意をもって、そうありたいと願望することが何より大切になってきます。
  • 完成形がくっきりと見えるようになるまで、事前に物事を強く思い、深く考え、真剣に取り組まなくては、創造的な仕事や人生での成功はおぼつかない。
  • 構想そのものは大胆すぎるぐらいの「楽観論」に基づいて、その発想の翼を広げるべき。 ただし、その構想を具体的に計画に移すときには、打って変わって悲観論を基盤にして、あらゆるリスクを想定し、慎重かつ細心の注意を払って厳密にプランを練っていかなくてはなりません。 そして計画をいざ実行する段階になったら、再び楽観論に従って、思い切って行動にとりかかるようにする。
  • 事業の「原理原則」はどこにあるか。会社の私益やメンツにあるのではない。それは社会や人の役に立つことにある。利用者にすぐれた製品やサービスを提供することが企業経営の根幹であり、原理原則であるべきだ。
  • 人格というあいまいなものより、才覚という、成果に直結しやすい要素を重視して、自分たちのリーダーを選ぶ傾向が強かった。才あれども徳に乏しき人間を自分たちの長としていただきたがる。そんな傾向やメンタリティを、私たちはなかなか払拭できずにいます。
  • 思いやりとか利他といった美徳が、いまの日本社会からすっかり失われてしまったという気が強くする。思いやりや利他の心が忘れさられてしまえば、残るのはおのれの欲望だけです。
  • 私たちに起こるすべての事柄には、かならずそうなった原因があります。それはほかならぬ自分の思いや行いであり、その思念や行為のすべてが因となって果を生んでいく。この因果律の無限のサイクルもまた、私たちの人生を支配している摂理なのです。
生き方―人間として一番大切なこと
稲盛 和夫
サンマーク出版
2004-07
平均評価点4.0
コメント:良書。
コメント:世の中素直に単純な・・・

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2008年03月19日

新聞社(河内孝)

新聞社のビジネスモデルが崩れ始めている。
僕も、今は、一切新聞を読んでいない。3年ぐらい前までは日経新聞を読んでいたが、今は、日経テレコンで情報収集しているので、わざわざ紙媒体を読む必要はないからだ。他の新聞は基本的に読んでもしょうがない内容がほとんどなため、googleアラートに引っかかってくるものだけを読んだりしている。

新聞が読まれなくなった原因は、


外からの変化として、インターネットの普及が大きな要素です。そして、もう一つの引き金は携帯電話の爆発的普及でした。

とある。インターネットの普及で、欲しい情報はわざわざ新聞を取っていなくても得られるようになった。携帯電話の普及によって、通信費が家計を圧迫して、新聞費まで回す余裕がなくなった。


しかし、新聞社はまだ大きく生まれ変わるための方策を打っていないかに見える。
よく、経営者は焦らないなあ、と傍からは見えるのだが、もし、新聞が売れなくてもテレビで食っていけると考えているようだ。メディアとしては、新聞社が最も古い歴史を持っていることもあり、新聞社各社はテレビ局を持っている。“放送をすることができる機会をできるだけ多くの者に対し確保することにより、放送による表現の自由ができるだけ多くの者によって享有されるようにすること”を目的とした「マスメディア集中排除原則」に反して、新聞社は多くのテレビ局を実質保有していた。放送事業者の「マスメディア集中排除原則」違反事例への対応について


このことは、日本のマスコミの健全な発展を阻害してきた。
そして、メディア界の様々な実態が国民に隠蔽され、隠蔽された結果、一部の人の利権に利用され続けた。

要するに新聞社やテレビなどのマスメディアも護送船団方式で守られ続けたために健全な発展が為されないままに今に到っているということだ。

新聞社には、今後、非常に厳しい時代がやってくるが、


「日本で、世界でいま何が起きているのか。時代にどのような意味を持つのか、それが自分の生活にどんな影響を与えるのか」という「知」への欲求。それに応える機能は、どう考えても、現在の新聞社あるいは通信社が持つシステムが最もふさわしいと思うのです。

と、あるように、新聞社が持っている取材能力に関しては、新聞という形態にこだわらなければ、求められるものとなっていく。

今後の厳しい時代を越えて、世界にも情報を輸出できる新しい新聞社が生まれてくることを期待したい。

新聞社―破綻したビジネスモデル (新潮新書 205)
河内 孝
新潮社
2007-03
平均評価点4.0
コメント:新聞の将来
コメント:そもそも論

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2008年03月23日

官僚とメディア(魚住昭)

本書はマスメディアの隠蔽体質やその構造などについて書かれており、マスメディアは腐っているなあと感じさせられました。マスメディア業界にいる良心ある記者の方々はさぞかし苦しい思いをしているのではないかと思います。

本書を読み終えて、最も感じたことは、もしマスメディアが政治、官僚、警察、検察等との癒着がなく、自由に言いたい放題の世界が来たとして、本当によい世界が来るのだろうか?ということでした。

マスメディアにいる人たちには、根本的に「何が正しいことなの?」という考えがないです。
だから、単に権力の側にいる人たち(彼らの論理で)の粗を探して、攻撃することが正義であると考えているようです。それが、日本が選挙パラノイアと、海外から評価されて何を考えているのか分からない国民だと言われている理由にもなっています。

外部環境の変化としては、インターネットや経済のグローバル化によって、今までやりたい放題だったマスメディアが経営も考えなくてはいけない。という状況です。
今後は多くの言論機関、メディアが生まれてくると思います。
それは、政治色や宗教色を持ったものになると思います。なぜなら、言論の自由は、各人の考えや信仰があって、それを表明するためにこそ保証されるものだからです。

単に嫉妬心や欲望を煽るだけのメディアではなく、主義主張をしっかり持ったメディアが、それぞれの正しさを戦わせていく世界こそが、民主主義を正しい方向に導くし、時間が資源になっていく時代では良質な情報源とされていくことと思います。

  • 安部政権に嫌がらせをされるかもしれないが、我々は権力におもねってはいけない。何かあったら踏ん張るしかないんだ
  • 報道機関が権力批判の刃を鈍らせてしまうなら、これは本末転倒ということほかない。
  • かつて私たちの職場には、年にかならず一度か二度、あるいは数回、記事をめぐってエライさんと“兵隊”とのあいだの緊張関係が発生したものだ。(略)まるでそんなときだけ自分が記者であることを確かめあってさえいるような、生き生きとした表情が職場に現れるといった風景が、少なくなかった。

基本的には自分の上にいる人たちを戦って引きずりおろしたいという考えがあるようです。また、我々も全く勉強しないで、普通にメディアからの情報に接していると、このような考えに洗脳されていきます。正義のためには、戦いもするべきだけど、“戦うことが正義”という考えに毒されてはいけないです。

  • ナベツネ氏の頭の中には、自分の会社の利益のために政府に圧力をかけるのは、報道機関の禁じ手なのだ、という意識がまったくない。国有地の払い下げを受けることや公取委を抑えるために政界工作をすることを少しも後ろめたく思っていない。
  • 客観情報主義とは、前にも触れたように当局の発信する情報に全面的に依拠することだ
官僚とメディア (角川oneテーマ21 A 62)
魚住 昭
角川書店
2007-04
平均評価点4.0
コメント:個々の話題を貫くものが弱い
コメント:事実を見えにくくする構造

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WEB2.0時代のケータイ戦争(石川温)

本棚を見ていたら、読んでない本の中にこの本は紛れていた。
2006年末に発刊されたものなので、1年以上前の本であった。

中華料理屋でラーメンを頼んで届くまでの間、ペラペラ読んでいたのだが、この手の本の対応時間は半年ぐらいしかないなあと感じた。
WEB2.0の話はほとんど出てきてないし、当時のキャリア戦略の説明だけなので、今、読んだらほとんど価値はないですね。

ついでなので、2007年におきたケータイ関連の出来事をまとめておきます。
①ソフトバンクの躍進
②ケータイ発の小説の拡大
③モバゲーの躍進
④フィルタリング問題

Web2.0時代のケータイ戦争―番号ポータビリティで激変する業界地図 (角川oneテーマ21)
石川 温
角川書店
2006-10
平均評価点4.0
コメント:携帯業界について分かりやすく整理されています。
コメント:内容豊富です。

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2008年03月26日

iPhone(岡嶋裕史)

今後、家電が情報機器へ変わっていく。情報機器となった家電は複雑な操作は不要で、直観的に使用できるものでなくてはならない。
このときに、期待されるのが、全ての家電を操作することのできるリモコンである。
リモコンは直感的にいろんな家電を操作できるインタフェースを搭載されていることが必要で、単に情報家電へのアクセス機器なるだけでなくネットワークに接続することで、決済やエンターテイメント端末としても使用されることになる。
その一つの候補として、iPhoneが想定される。
iPhoneは、全面タッチパネルの計上しており、直感的に操作することができる。

iPhoneが日本に投入されることの意味はキャリアを横断した端末として使用されることも付け加えられる。従来、キャリア主導で、メーカーは端末を作ってきたが、端末のオープン化の波がやってくるだろう。

WEB2.0はバズワードとして騒がれてきたが、実は収益源は広告がほとんどで、しかもGoogleの一人勝ちだった。その他のビジネスモデルは成立していない。

しかし、iPhoneの投入によって、新しいビジネスモデルが生まれてくる可能性がある。

Googleもアンドロイドとう、ケータイ端末向けのOSやUIの開発を進めているが、将来的に、リモコンのポジションを狙っているなど思う。

iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書 302)
岡嶋 裕史
光文社
2007-05-17
平均評価点2.5
コメント:この本を手に取られるような方にとって、前半100ページまではいりません
コメント:タイトルと内容が乖離している

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2008年04月09日

水滸伝(1)、(2)(北方謙三)

ある人の勧めで水滸伝を読み始めた。
ずっと気になっている本だったのだが、なかなか手をつけられていなかったので、良い機会なのでちょくちょく読むことにした。

時代は十二世紀の中国、北宋末期。

1巻では梁山泊の中心になるメンバーが全国で志を持ちながらも時間を耐えている時期だ。
目的があるんだけど、まだ機が熟してなくて、精神的にも不安定で、旗揚げに向けて、準備を続ける時代。
物事が始まる前は、誰でもこのような時期を過ごす。志はあるんだけど、無名で、孤独で、本当に未来は来るんだろうか?と疑いながらも、あきらめないで進めないといけない時期で、非常に重要な時期だと思う。この時期に徹底的に蓄積をすることで、それが自信に繋がって、物事が動き出したときには、あせらないで進めることができるようになる。

企業でいうのであれば、創業前や新規事業を始める前にあたる。
凡人は、準備をしないで、とりあえず一歩を進めてしまう。その結果、後の修正が大変になるし、ずっと先まで進める力を持っているのに、ちょっとしたところで挫折してしまうことになる。
よく、ビジョンをありありと描き、もう実現しているかのように語れるようになっていることは実現すると言うけど、準備期間に何度もシミュレーションしているから、それが可能になるのだと思う。

振り返って自分を見てみると、やはり最初の一手ばかりを思い悩んで、ずっと先の構想までのビジョン固めはできてないなあと感じる。
お金さえあれば、あんなことも、こんなこともできるのに、というタイプの人間は、やはり構想力が弱い。構想を深めていくともっと重要なことに思いが向いていくからだ。
風が吹き始めたなあと、思ったときは焦らず、しっかりビジョンを持つようにしたい。

2巻では、いよいよ動きはじめる。

ここでは、梁山湖に先に世直しのために集まっていた数千人を、7人でのっとるということになるのだが、先に集まっていた数千人は、構想力も弱く、とりあえず旗揚げをしていれば、いつか政府に対抗できるだろうと甘い観測で始めたために、自己保身におちいり、盗賊となり果ててしまった者たちだ。
そこへ、構想力をもった人間が現れたら、あっという間にのっとられてしまうし、その方が世の中の役に立つことに